手術の翌日は朝から緊張と喜びの時。
☆★外来受付から☆★
須恵中央眼科では日帰り白内障手術を毎週水曜日の午後に行っております。
外来で【白内障】と診断されると患者様の進行具合を定期的に診察し、白内障が進行し生活に支障が出てきたら、患者様と話し合い手術時期を決めます。
今回もまた、手術をされた方が【見えるようになってうれしい】とおっしゃってお帰りになられました。
*患者様のプライバシーの為、お顔の一部を保護しております
♦白内障の治療は薬でできる?♦
白内障とは水晶体が老齢化などの原因で濁ってくる疾病です。
現在のところ、進行した白内障を治す薬は残念ながらありません。
唯一進行を遅らせる効果が期待できる薬があるだけです。
これはピノレキシンという(薬剤名:カタリン、カリーユニなど)という薬です。
白内障初期で水晶体の濁りも軽く、視力に影響がない場合に処方されます。
♦白内障は進行性が多い♦
前述のとおり、白内障の原因は主に老齢化によるものです。
患者様によってその進行具合は千差万別ですが、進行するものが多いです。
症状が進行してくると下記の症状が出やすくなります。
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●視力が低下する
●光を見た時に以上にまぶしく感じる
(夜の車の運転時、対向車のヘッドライトがとてもまぶしい)
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診察で手術が必要と診断されると、【水晶体再建術】という手術をすることになります。
♦手術は終わった翌日からがとても重要♦
白内障の手術は手術主義の改良や手術機器の発達により、約15分ほどで安全に終了までに発展してきております。20年ほど前までは、約1週間程の入院をするのが一般的でしたが、現代では日帰り手術で安全に行えるようになりました。
当院では開業当初より白内障手術は日帰り手術で行っております。
手術直前の一晩だけは眼帯を付けていただきますが、翌日の朝にその眼帯を外します。
この瞬間が患者様にとっても、我々スタッフにとっても喜びの瞬間となります。
それだけ手術日の翌朝、患者様をお迎えするときは通常以上に緊張の一瞬となります。
そして【見える!】という患者様の嬉しい言葉を聞くと【光を取り戻して頂いた】と心から感動し、嬉しく思うのです。
手術翌日以降は一定の期間、さらに注意が必要です。検査や診察はもちろんのこと、目薬の指し方や、術後の生活指導を通し、慎重に手術後の目の管理を進めてゆきます。
・傷口が感染しないか?
・視力が安定するか?
・患者様はきちんと目薬をさせるか
このような【術後管理】も当院が手術の安全性と共に大事にしているところです。
術後管理がきちんとできない場合、キズ口からばい菌が入ったりして感染症を起こすことがあります。
せっかく光を取り戻していただいても、感染症が起きてしまえば元も子もありません。
それだけに定期的な受診がとても重要になるのです。
スタッフは患者様の来院スケジュールをきちんと管理し、受診が滞ることの無いよう配慮していきます。
当院で手術をされた患者様が、問題なく光ある喜びを実感し続けていただけるように、今後も細心の注意で臨みたく思います。
当院では白内障手術にスタッフ一同、充実したチームワークで取り組んでいます。
実際は手術する院長を始め、介助スタッフ、病室で患者さんを処置する看護師、受付スタッフ全員が同じ気持ちで動くことを目標としております。
その目標とは、【患者様がリラックスして手術をスムーズに受けられ、最良の結果を手に入れていただくこと。当院で手術を受けてよかったと手術日以降も思っていただけること】これに尽きます。
そのためスタッフ一同、患者様お一人お一人を自分の家族のように思い、【おもてなしの心】を持って患者様にさせて頂きたいと思います。
最近、見え方が悪くなった、暗い場所でよく見えない、目が眩しい…などの自覚がある場合は、白内障かもしれません。ぜひ当院へお気軽にお越しいただき、検査だけでも受けてみて下さい。
みえかたいろいろ…視力検査
☆★☆★眼科検診でよく耳にする言葉 -その3- ☆★☆★
検査室や外来でよく見かけられるものに、この視力検査表があると思います。
運転免許試験場では、免許更新時にする検査で見かけることがあるでしょう。
須恵中央眼科でも、この視力表が【検査の入口】になります。
静止視力を測定する方法として、日本において最も広く用いられている視標がランドルト環(ランドルト氏環)です。これは大きさの異なるC字型の環の開いている方向を識別することによって、2点が離れていることを見分けられる最小の視角を測定するものです。
ランドルト環はフランス眼科医エドマンド・ランドルト先生、(Edmund Landolt 1846-1926)によって開発され、彼の名前がそのまま名称となっています。
1909年イタリアの国際眼科学会で国際的な標準視標として採用され、国際標準ランドルト氏環と呼ばれるようになりました。
※ランドルト環は規格が統一されているので、その環を拡大・縮小することで静止視力をはかれるのです。
landolt.gif ●直径7.5mm/太さ1.5mm/切れ目幅1.5mmが統一規格
この切れ目を5メートルの距離で識別できれば、視力1.0です。
10メートルの距離でも識別できれば、視力2.0です。
反対に2.5メートルに近づかないと識別できない場合、視力は0.5となりますが、いちいち距離を変えて測定するのも大変なので、視標のサイズを変えて一覧表にして測定します。
検査する静止視力は2種類あります。
●裸眼視力
●眼鏡・コンタクトをつけたまま測る矯正視力
これにより眼鏡による矯正視力の確認も必要となります。
眼鏡の度数は、検査員が患者様の見え方を確認しながら行っていきます。これを当院では【眼鏡合わせ】と呼んでおります。
視力の検査はこれだけではありません。
角膜の状態や屈折値の確認(オートレフ検査)も必要となってきます。
このオートレフ検査では、
・その人の目が遠視か近視なのか、また、その場合の程度はどのくらいなのか?
・屈折力はどれくらいで、角膜の形や曲率はどのようになっているのか?
などのことを調べております。この検査の詳細は、またお話しいたします。
★見えにくくなったら まずは眼科へお越し下さい★
須恵中央眼科では地域の【よろず相談所】としての役割を担っております。
視力検査の結果を元に、目の状態を説明することは【医療行為】であり、医師のみ許されたものです。たとえば、視力の低下がサインとなる【白内障】【緑内障】【飛蚊症】など、他の疾病が判明することも十分考えられます。
眼鏡屋さんやコンタクトショップでの簡易検査だけでは、見抜けないものがたくさんあるのです。
当院では、患者様の目の状態をきちんと把握して、その後の矯正方法や、治療方法をお伝えすることが一番大事と考えております。
見え方のご相談がある方は、いつでもお気軽にお越し下さい。
見え方いろいろ…老眼・老視とは??
☆★☆★眼科検診でよく耳にする言葉 -その2- ☆★☆★
前回は眼科検査でよくきかれる【近視】【乱視】【遠視】についてのご説明をしましたが、今回はこれらと全く違う【老眼】【老視】についてのお話です。
●老眼・老視とはなんでしょう?
老視(ろうし)は老眼(ろうがん)とも呼ばれておりますが、正式名称は【老視】です。
人間の目は加齢により、目の中のレンズ(=水晶体)の弾性が失われていきます。
弾性が失われてくるとレンズ自体の調整力が弱まり、近くのものに焦点を合わせることができなくなってきます。
この状態を老視といいます。
老視には個人差がありますが、だいたい40代から60代初めに自覚されることが多いようです。
実際、人間の目というものは、20歳前後より調整力の減少がすこしずつはじまるものなのです。
しかし、初めはその自覚はありません。年齢を重ねてゆくと、調整力の低下を自覚するようになってきます。
その代表的なものには、字を読む時の距離=30cm前後が見えにくくなってくるというものがあります。
●老視の仕組み
光が角膜から入り水晶体を通過し、屈折した後に網膜上で焦点を結ぶと、物はきれいに見えます。また、見たい物の距離に応じて水晶体は厚みを変えることができます。
水晶体に繋がる【チン小帯】という部分を緊張させたり緩めたりすることで、屈折力を変化させてピントの調整を行っているのです。
♦チン小帯は水晶体とつながる細い繊維質上の物です。
♦物を見る通常の仕組みです
♦老視の状態
水晶体は若いころには十分に弾力性をもっており、変形がしやすいのですが、加齢とともに硬くなります。よくある自覚症状として言われているのは、新聞の文字や、商品のパッケージが読みづらくなる…などです。
これは近くにピントを合わせるために水晶体を厚くしようとしても、一定以上に水晶体が厚くならなくなってしまい、「近くを見る時にピントが合わない状態」となってしまうことが原因です。この現象は、近視の人にも、遠視の人にも、すべての人に起こります。
●老視の治療
近用眼鏡(老眼鏡)を使用します。老眼鏡にはたくさんの種類があり、目的に応じてご選択ができます。
(1)近用専用の眼鏡
(2)眼鏡レンズの上方は遠くを見るための、下方は近くを見るための二重焦点レンズ
(3)遠方と近方の境界が目立たないよう、段階的に変化していく多重累進焦点レンズ
また、最近は老視用のコンタクトレンズも販売されており、矯正方法の選択肢が増えました。
須恵中央眼科では近用眼鏡(いわゆる老眼鏡)・遠近両方の眼鏡・遠近両用コンタクト等の処方を行っております。きちんとした検査で調節力の状態を把握してから、最適のものを処方しております。
手元が【目に力を入れ、見ようとしてもよく見えない…】などの症状を感じましたら、是非お気軽にご相談下さい。
*眼鏡の度数合わせには時間をかけて丁寧に行うため、予約制にしております。
現在は老視に対する遠近両方のコンタクトレンズもだいぶ改良されてきております。
当院では、ほとんどのメーカーの遠近両方コンタクトレンズの処方が可能です。
また、強い乱視をお持ちの方や、円錐角膜の方に対する特殊コンタクトレンズの処方実績も豊富です。
他で処方されたコンタクトレンズが合わずに装用をあきらめた方も、是非お気軽にご相談下さい。最適なレンズのご提案ができると思います★
(検査によっては不適合な場合がございますが、予めご了承下さい)
*上記内容・図に関しては日本眼科学会 目の病気からの情報を参照・抜枠・加筆しております
見え方いろいろ…視力の屈折異常って何だろう?
☆★眼科検診でよく耳にする言葉 -その1-☆★
皆さんは視力検査をされたことあると思います。その中で…
・正視
・近視
・遠視
・乱視
このような言葉を聞いたことはありませんか?
いったいこの言葉はどういう事を指すのでしょうか??
この言葉はそれぞれ視力の屈折異常(非正視)の分類用語となります。
違いを理解することはメガネやコンタクトレンズを装用する上でとても重要なことですから、是非覚えてみて下さい。
(以下は【老眼・老視】とは全く別物です。【老眼・老視】については別に掲載します。)
●初めは基本的な【正視】について
目の中にあるレンズ(水晶体)の周辺にある筋肉は、水晶体の屈折力を状況に応じ変化させる役割(調節)を担っています。特に近くを見ようとするときは、屈折力が大きくなるように水晶体の厚みを増加させています。目はこのような調節を自動で行っています。
上に書いたような調節を全く行わない状態で、光(平行光線)が神経の膜である網膜にぴったり焦点を結べるような目を正視眼と呼びます。
*正視眼では何もしない状態で像が網膜にピタッと結像する状態をさします。しかし上の図のように正しく焦点を結ぶことができない眼を屈折異常、非正視と呼んでいます。
これには近視・遠視・乱視の3種類があります。
●近視
調整をしない条件で、光(平行光線)が網膜より前に焦点を結んでしまう状態です。
遠くを見たときは盲点が焦点に合わずにぼんやりしていますが、近くにあるものに対しては焦点を合わせてみることができます。
角膜や水晶体の屈折力が強すぎるために起こる近視と、眼球の長さが伸びてしまうために起こる近視とがあります。
*近視の屈折異常では遠くの物がぼやけてしまいますが、近くのものに関しては見えます。
●遠視
調整をしていない状態で光(平行光線)が網膜より後ろで焦点を結んでしまう状態です。
遠くも近くもはっきりと見ることができません。
角膜や水晶体の屈折力が弱いために起こる遠視と、眼球の長さが短いために起こる遠視とがあります。
小さいお子さんの遠視では、調整を最大限に働かせて焦点を網膜に近づけようとすることを無意識のうちに行っている場合があります。
*遠視の屈折異常では遠くも、近くもぼやけてしまいます。
●偽近視
俗に「仮性近視」と呼ばれるものです、何らかの原因で調節が過度に働いたままの状態になってしまっているものです。正視、遠視、近視のいずれでも起こり得ます。正視の人では近視に、近視の人ではより近視が強く、遠視の人では遠視が軽くなったようになりますが、いずれも見かけ上のものです。調整を一時的に麻痺させることのできる目薬を使い検査をすると、特徴的な屈折の変動が確認でき、診断することが可能です。
*副交感神経のはたらきを麻痺(まひ)させて、瞳孔(どうこう)を広げる(散瞳)薬です。血管収縮剤を加えて、効果を高めた薬もあります。前眼部の炎症、低眼圧、仮性近視などの治療の他、眼底検査や目の手術の前処置に使用されます。
●乱視
乱視の原因は主に角膜と水晶体の歪みによるものです。理論上、眼球が均一な球体なら、乱視は生じないことになりますが、人間の目は大なり小なり歪みがあるのが普通です。歪みがあると、角膜や水晶体を通過して入ってくる光の方向が均一ではなくなります。多くの乱視は、近視や遠視と同様に補正レンズで矯正することが可能ですが、角膜の病気などが原因で起こった乱視は矯正することが困難になることもあります。
*角膜や水晶体の形のゆがみは個人で様々のため、検査を細かくしてどのような形かを解明する必要があります。
*正視の見え方 *乱視の見え方の一例
須恵中央眼科には糟屋郡の須恵町だけではなく、志免町、篠栗町、宇美町などからもたくさんの患者様がご来院されます。まず行う検査がこの視力検査になります。
患者様の目にどのような屈折異常があるのかは一番最初に知るべき重要な情報です。
特殊な屈折異常に対しては、特殊コンタクトレンズや特注の眼鏡も処方できる体制を整えてますので、ご安心してご来院下さい。
*上記内容・図に関しては日本眼科学会 目の病気(近視・遠視・乱視)参照・抜枠しております。
見え方いろいろ…光を感じる仕組みとは?
☆★光を感じる仕組みを考えてみましょう☆★
8月になると夏本番です。各地で納涼花火大会が盛大に行われていることと思います。
須恵中央眼科は福岡県糟屋郡須恵町にある眼科ですが、福岡の夏の風物詩となっている大きな花火大会は、福岡市内で毎年8月1日に行われる大濠花火大会です。
(正式名称:西日本大濠花火大会、今年で50回目です)
昨日、久々に観覧会場から鑑賞させていただきました。
ところで、目の届いた光はどのような仕組みで【見えると実感している】のかをご存知ですか?
簡単に言うと、
(1)光が角膜(コンタクトを乗せるところ)から目の中に入ります。
(2)瞳(カメラの絞りの役目)が大きくなったり小さくなったりして光の量を調整します。
(3)水晶体/硝子体を通り、目の奥の網膜というところで感じた光は【視神経】を通して脳へ届き、【映像】として見えたと実感するのです。
カメラに例えると、フィルムの役割を果たしている部分が【網膜】になります。
網膜には色を感じる神経(稈体=かんたい)と、明るさを感じる神経(錐体=すいたい)があり、光はこの二つの神経で一度分解され、視神経を通して脳へ送られるのです。
そして再び脳で合成され、【映像】となって見えたと感じているのです。
たった直径24mm、重さ7gの目から、私たちは生活の80%程の情報を得ているといわれています。
きちんと見えるということは、生活の質(Quality of Life)を維持するために重要な器官といえます。
この目という大事な感覚器を守るため、当院では網膜異常がないか(眼底検査や網膜の断層写真による診断)、神経が痛んでないか(視野検査)を行なって、皆様の目の健康を管理してまいります。
見え方が気になる方は、ぜひご来院下さい。
コンタクトの洗浄液ってどれも同じ??
☆★☆★コンタクトレンズ洗浄液の勉強会をしました☆★☆★
眼科で扱うお薬、医療機器、コンタクトレンズやレンズの洗浄液は日々進化しています。いつも最新の状況を学んでおかなくてはなりません。
須恵中央眼科では各メーカーの方にお願いして、定期的に製品勉強会を行っております。
今回は【コンタクトレンズ洗浄液】の勉強会をしましたので、そのお話をいたします。
【ソフトコンタクトレンズ洗浄液には、それぞれ違いがあるのをご存知ですか?】
最近では2週間や1ヶ月で捨てる使い捨てソフトコンタクトレンズが増えております。
使い捨てと言っても日々のコンタクトの洗浄はとても大事です。
洗浄液はボトルタイプの製品をよく見かけます。
これらはこすり洗いをするタイプや浸け置きをするタイプなど、その使用方法にいろいろと違いがあることがわかります。
どのタイプが現在装用しているコンタクトに適しているかは、かかりつけの眼科で訊ねてみて下さい。コンタクトの装用指導をするスタッフなどが教えてくれるでしょう。
コンタクト洗浄液はドラッグストアやコンビニで購入が可能です。
しかし、簡単に手に入るとはいえ、成分や使用方法はきちんと覚えておく必要があります。
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【コンタクトレンズ洗浄液の種類】
・MPSタイプ
消毒液一本で、洗浄・保存ができるものです。
【レンズのこすり洗い】が必要です。
レンズケースに浸け置きする時間が必要ですが、10分~4時間と商品によってばらつきがあります。
*MPSとは【マルチ・パーパス・ソリューション】の略です。
・過酸化水素(H202)タイプ
レンズのこすり洗いは不必要ですが、中和液や中和錠剤を使用して洗浄後に10分~6時間放置するというものです。
*カラーコンタクトの洗浄は禁止されていることが多いタイプです。
・ポピヨンヨードタイプ
レンズケースに消毒液とさらに錠剤を入れ、4時間以上放置するタイプです。
ポピヨンヨードとはわかりやすく言うと、うがいをするときによく使う【イソジン】と同じようなものと言えます。
以前のコンタクトレンズは器具を使って煮沸して消毒する方法しかありませんでしたが、現在ではさまざまな方法が開発され、製品になっています。どのタイプであっても、きちんとしたケア方法と注意点を理解しておかなければなりません。
【ご注意】
MPSタイプはケア方法がより簡便になっています。
しかしこのタイプの登場以降、アカントアメーバ角膜炎が増えてきているとも言われています。
MPSタイプを利用されている患者様は特にご注意下さい。
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【なぜきちんとしたケアが必要?…甘く見ると怖いアカントアメーバ…】
現在、我が国のコンタクトレンズ使用者は1500万人を超え、総人口の約1割がコンタクトレンズを使用しているとされる。一方で、コンタクトレンズ装用に伴う眼鏡害も増加傾向にあり、装用者の7~10%に眼鏡害が発生していると推察されている(平成21年12月16日 独立行政法人 国民生活センター報道記事より抜枠しました。)
上の記事は、すでに3年前に発表されたものです。
コンタクトの洗浄を怠ると、さまざまな目の障害が起きることがありますので、装用される方は注意が必要になります。
●アカントアメーバ角膜炎に注意
このアカントアメーバ(Acanthamoeda)とは小さな微生物です。
水道水や普通の水溜り、海水、プールなどでも確認できる微生物です。
アカントアメーバが眼とコンタクトレンズの間に入ると、増殖してアカントアメーバ角膜炎を起こします。
また、この生物は環境の悪化に対して一時的に体の外側に硬い殻を作ることができ、苦しい環境の中でも生き抜く力をもっているのです。
どこからかこのアカントアメーバがコンタクトについてしまった場合、洗浄液をつかってもなかなか死滅させることが難しくなってしまうのです。
♦アカントアメーバ角膜炎の症状
アカントアメーバ角膜炎の症状は非常にゆっくりと進行します。
初期症状としては
・目やに
・症状が強くなるにしたがい、涙が出る
・目の痛み、充血度が強くなる
などが代表的です。
そしてそのままにしておくと、
・視力障碍
・最悪の場合、角膜潰瘍(溶けてしまう)
などの危険があります。
失明の危険性もあるので注意が必要です。
♦アカントアメーバ角膜炎の治療
アカントアメーバに対する特効薬は今のところまだありません。
基本的に抗真菌薬を使用し治療を行います。
また抗真菌薬を併用して、感染した角膜表面を削ることもあります。
完治しない場合、角膜移植が余儀なくされることもあります。
アカントアメーバ自体は大変感染しにくい病原体ですが、感染してしまうと、治療がとても困難で時間がかかるやっかいなものです。
また特殊病原体で珍しい病気のため、大きな総合病院や大学病院でも検査が困難になることも多く、診断が難しいとされています。
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コンタクトレンズによる視力の改善・生活の質の向上は、患者様に大きな貢献をもたらしました。
しかしその反面、ケアを怠ると大変なことも起きてしまいます。
ですので、しっかりとした知識を持って安全にご装用してほしいものです。
須恵中央眼科は【目のよろず相談所】として、地域に密着した医療をご提供するのが役目です。
コンタクトレンズを使っている方は、ぜひ一度ご来院下さい。